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授業レポート

2021年11月3日(文化の日)、埼玉ハンノウ大学低山トラベル部の第3回目となる活動を行いました。今回は西武秩父線「西吾野」駅を出発して、大滝・不動滝・白滝の不動三滝を経由し、関東三大不動尊の一つ「高山不動尊」を訪ねました。後半は標高770mのビューポイント「関八州見晴台」まで登り、「吾野」駅に下山するコースです。
当日は抜けるような空の秋晴れ!紅葉にはまだ早かったようですが、暑くもなく寒くもない爽やかな気候でトレッキングを楽しみました。その模様をレポートします。

 


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活動メンバー

部長:
所沢市在住の31歳。ハンノウ大学のプロジェクトディレクター。学生時代には登山サークルに所属していた山好き。今年の目標は飯能に部屋を借りること。

まりな:
所沢市在住の建築家。都内の有名設計事務所で働いたのち2020年に地元にUターンして独立開業。山登りは小学校以来という超ビギナー。古い木造建築を見るのが大好き。

なっつん:
秩父市出身の占い師。秩父神社近くの老舗食堂「パリー食堂」の孫娘。奥武蔵や秩父の山は暮らしの一部。現在は所沢市の複合施設 SAVE AREAなどで活動中。

みずき:
2021年に飯能市に移住した服飾デザイナー。自身のファッションブランド「AVA」を展開する。2021年11月20日に歴史的建造物「ゲストハウス吾野宿」にて、アート、クラフト、食、音楽、パフォーマンスなど多様な出展者による文化市「ネオニッポン市」を主催。移住したてでトレッキングにも興味津々。

まなみ:
練馬区在住のシステムエンジニア。低山トラベル部と連携関係にある練馬のコミュニティスペース「Neriba」を通じて低山トラベル部を知り、今回が初参加。神奈川県の丹沢など低山には登ってきたが、飯能の山を登るのは初めて。

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08:30 西吾野駅出発

(まりな・なっつん・まなみ・みずき、部長は撮影してます)

部長:おはようございます!低山トラベル部の第3回ということで、今回も西武池袋線沿線に住む20代〜30代の5人でトレッキングを楽しもうと思います。秋も深まり日が短くなってきたので、前回よりも1時間ほどスタート時間を早めましたが、みなさん体調はいかがですか?怪我のないよう、準備体操してからスタートしていきましょう。まなみさんとみずきさんは初参加ですね。

まなみ:練馬にあるコミュニティスペース「Neriba」で今回の企画を知って、初めて飯能に来ました。静岡県出身で埼玉には今まで縁がなかったので、今日はとても楽しみにしています。よろしくお願いします。

部長:みずきさんとは飯能ワカモノ会議というコミュニティでお会いしました。今日も派手な格好してますね。

みずき:このジャケットは僕が手作りしたジャケットです。

一同:えー!すごい!

みずき:撥水素材って加工が難しくて縫製で失敗できないんですよ笑。それはそうと、今日は修験道にゆかりのある道ということで、最近興味を持っているテーマなので楽しみにしています。

部長:今日は山の中のパワースポットを巡って、午後3時過ぎに吾野駅に下山するルートになります。適宜休憩挟んで登っていきますが、休憩が必要だったりペースを調整する必要があったりしたら、遠慮なく言ってください。それでは、よろしくお願いします。

【ワンポイント】
・山中はお手洗いが少ないので、必ず駅で済ませましょう。
・登りはじめは寒くても歩いていると暑くなるので、体温調整ができる羽織ものが便利です。

 

08:30〜09:40 西吾野〜大滝〜高畑集落

西吾野駅前の坂を降りて小川にかかる橋を渡ったら、右折して車道を歩きます。線路沿いの間野集落の中程、「喜多川キャンピングベース」の看板を目印に右折して林道を山へと入っていきます。

(最初の40分ほどは沢沿いの舗装された林道を進みます)

(林道がヘアピンカーブするところから登山道に入ります)

まりな:本格的な紅葉はまだのようですが、木の種類によっては黄色やオレンジ色に色づいていて綺麗ですね。

なっつん:沢の水が透明で綺麗ですね!音を聞いていても癒されます。

部長:山の中でも標識が整備されていますが、林業の作業道もあるので間違えないように注意していきましょう・・・と言っているうちに、早くもひとつ目の滝「大滝」に到着しました。

(落差25メートルの大滝)

まなみ:大きな滝ですね〜。

部長:滝に打たれる修行ができそうですね。周りの紅葉や苔もいい雰囲気です。

(滝は2段に分かれています。人が入れるのは下段のみ)

部長:来た道を引き返して、途中の分岐を小さな尾根に沿って進みます。するとマチュピチュみたいな天空の集落につきますよ。

(高畑地区の民家の庭先を通るように登山道が続いています)

まりな:わぁ、本当に人の家ですね。

みずき:車道は通じていますが、本当に山の中の一軒家。どんな暮らしをしているのか気になりますね。

(庭先の紅葉を撮影させていただきました)

(撮る人を撮る)

09:40〜10:30 高畑集落〜不動滝〜白滝

部長:次は「不動滝」です。現在は草地になっている大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)跡の分岐から15分ほど杉の木立の中を進みます。

まりな:向こうにあるのは御神木でしょうか?立派な木ですね。

(基礎と御神木が残る神社跡)

部長:杉が林立している斜面の道は暗くて、異世界への入口みたいですね。そうしてたどり着く滝ですから、神秘的な雰囲気があります。

部長:つづいて、白滝へは神社跡の分岐まで引き返して、沢沿いを歩きます。位置としては大滝の上流です。

(白滝)

部長:以上で三滝は終了です。いかがでしたか?

なっつん:それぞれの違いや良さを味わいながら心も身体もスッキリできました。

部長:次は、高山不動尊に向かいます。尾根を一つ超えていきます。

(ブランド材木・西川材の産地ですが、この辺りは山深く間伐が行き届いていない様子。山仕事の苦労が想像されます)

11:10 高山不動尊&昼休憩

(高山不動尊・常楽院不動堂 江戸時代後期に建てられた建築で埼玉県指定有形文化財に指定されています)

部長:到着しました〜!まずはお参りしましょう。

まりな:すごく大きくて立派な本堂ですね。なんだか京都に来たかのような錯覚を覚えます・・・。

部長:まりなさんは設計士さんですが、古い建物も興味ありますか?

まりな:建築に携わるものとして、憧れはありますね。都内の事務所に所属していたときに、京都の案件があって頻繁に通っていました。その時は京都や奈良の寺社建築を見るのを楽しみにしていました。屋根の曲線が綺麗なんですよ。

(撮っている人を撮る人)

部長:東屋があるので、ここでお昼にしましょう。

なっつん:前回はみんなお弁当用意してきてたので、私だけコンビニおにぎりで肩身狭かったですが、今回はみんなコンビニおにぎりですね笑

まりな:朝早いと作っている余裕ないですよ笑

まなみ:おやつも持ってきたのでどうぞ〜

部長:ありがとうございます〜。

【ワンポイント】
コース上、お手洗いがあるのはここだけ。済ませておくことをお勧めします。

12:36 関八州見晴台〜下山

(奥武蔵グリーンラインという山上の車道を超えて進みます)

部長:それでは、今回のコースの最高地点「関八州見晴台」を目指して、さらに上へ登ります。高山不動尊の奥の院もあるピークです。20分〜30分ほど歩きます。

みずき:この辺りは紅葉も綺麗ですね。

(山頂から東京方面の眺め)

部長:到着です〜。荷物を下ろして、ここでコーヒーブレイクにしましょう。

まなみ:太陽が眩しい・・・!

まりな:快晴ですからね〜。遠くの方にビル群が見えますね。東京の都心と、右は川崎、横浜かな。その手前には西武ドームも見えます。

部長:名前の通り、関東の8つの州(武蔵・上野・下野・常陸・下総・上総・相模・安房)が遠望できるそうですよ。ちょっと霞んでますが。

なっつん:太陽ぽかぽかで眠くなってきました・・・。

(眩しくて表情が微妙になります笑)

部長:さて、ここからは下りです。いったん高山不動尊まで戻って、そこから一つ峠を超えて「八徳」集落まで登山道を下ります。

(高山不動尊に隣接する廃校。明治7年開校〜昭和41年閉校。市内には山の分校がいくつもあったそうです)

(先程の本堂に続く石階段。今回は隣の迂回路を歩きました)

(樹齢800年超の大イチョウ)

(杉の木立の中を下山します)

【ワンポイント】
砂礫状の地面は滑りやすいので要注意。足裏全体で踏むようにして降りると負荷が少なくて済みます。

(風に揺れるススキに秋を感じます)

吾野駅

部長:八徳から車道沿いに1時間ほど歩いて、今日のゴール「吾野」駅に到着しました。今日の低山トラベル、いかがでしたか?

まなみ:今日はありがとうございました。天気も良く、いろんなものを楽しみながら、気持ちよく歩けました。またぜひご一緒させてください!

まりな:絶好の登山日和にトレッキングができ、奥武蔵の自然を満喫できました!道中では、それぞれバックグランドの違う参加者の皆さんと会話を楽しめました。

なっつん:毎回違うコース・違う見所で部長が先導してくれるので、安心かつ新鮮に楽しむことが出来ました!

みずき:丁度良いボリューム感で、気持ちの良い疲労感で運動できてよかったです。山道の最中に突如現るthe山暮しの住宅や、下山した麓の高麗川沿いに立ち並ぶ集落の古い家々も趣深く、吾野の地のライフスタイル、個性を垣間見れたような気がします。

部長:ありがとうございます。今シーズンは今回で終了となります。また暖かくなってきたらお声かけさせていただきますので、どうぞよろしくお願いします。

 

(文・写真:部長 / 写真:なっつん)

ハンノウ大学低山トラベル部とは?

ハンノウ大学低山トラベル部は、主に市外の若手社会人を対象に、奥武蔵トレッキングの魅力を知ってもらおうと実施している部活動です。春〜秋にかけて2か月に1度のペースでコースタイム3〜5時間程度の「低山」を歩きます。コース中は植生や寺社など奥武蔵の低山ならではの魅力を楽しみます。